日系社会次世代育成研修(高校生招聘プログラム)をYNUで行いました!

日系社会次世代育成研修(高校生招聘プログラム)として32名の中南米の高校生を藤掛洋子研究室で受け入れました。
2017年1月30(月)12時~南米の日系高校生を32名が到着!横浜国立大学教育人間科学部人間文化課程の有志で受け入れを行いました。チームリーダーは2年生の近藤眞央さんです。近藤さんは2016年11月より藤掛教授とともに受け入れの準備を行ってきました。そして、1年生と連携して当日の受け入れです!
【第一部 意見交換会・プレゼンテーション】
~昼食~
ブラジル、キューバ、メキシコといった南米の各地からやってきた高校生たちと、本研究室の学生とで机を囲み、会話をしながら昼食を楽しみました!
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〜キャンパスツアー〜
リーダーは1年生の樋口円華さんです。
仲良く食事をとった後は、本研究室の学生の引率でキャンパス内の探索に出かけました!
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訪れる機会の少ない日本の大学に、みんな興味津々です。
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トレーニング!笑
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お味はどうかな…?
学生の声(キャンパスツアーリーダー:人間文化課程1年 樋口円華さん)
「今回キャンパスツアーをするに当たって、私は初めての進行に緊張していました。しかし研修にやってきた生徒たちは本当に明るくて面白くて、心配がすぐになくなりました。学内のコンビニのアイスクリームのコーナーで盛り上がったり、音楽好きな子が持っていたヘッドホンの音質の良さを体感させてもらったり、学校生活やスポーツの話をしたり、思っていたよりもずっと普段友達と接するような感覚でツアーを楽しめました。梅の花を珍しがっていたこと以外は、本当に日本で暮らす私たちと変わりない、かわいい高校生なのだと感じました。また明るいだけでなく、それぞれ将来についての考えなどもしっかりと持っていて、日本の学生との違いなど考えさせられることが様々にありました。最後に、始めは固かった生徒たちも慣れてくると「まどかさん」と呼んで打ち解けてくれて、それがとても嬉しく、今回参加して本当に良かったと思っています。」
〜グループ発表、座談会〜
研修生の皆さんが、3グループに分かれ、それぞれ用意してくれたプレゼンを行いました!
また、最後には本研究室のゼミ生、浅井真紀さん、久保田玲海さんがトリのプレゼンを務め、座談会へと移りました。
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学生の声(人間文化課程1年 松永祐人さん)
「4限の時間帯は研修生の皆さんが日本文化のあり方や日系社会の現状などをテーマにしてグループ発表をしてくれました。研修生の皆さんはペルー、アルゼンチン、ブラジル、メキシコ、パラグアイなどなど様々な国の出身の方がいて、各々自分の国における日本文化ことについて話してくれました。ソーラン節、和太鼓、運動会、盆踊りなど日伝統的な行事が行われていて、研修生の皆さんは私たちよりも伝統的な日本文化に馴染みがあるのでは?ととても驚きました。また、鬼剣舞など日本の限定的な地域の伝統文化も受け継がれており、私個人としては日本文化のことをとても大切にしているんだなと感じました。しかしながらどのグループも言っていたのは、若い世代が伝統的な日本文化に興味を持たなくなってきているということでした。その理由としては、日本文化と言えばアニメやマンガと考える若者が増えて、古い日本文化に興味が向かない、または大学受験などを理由に和太鼓やソーラン節のチームから若者が抜けてしまい受け継ぎが上手く言ってないという事を言っていました。また、日系人なのに日本語を話すことのできない人が増えているという問題点も共通して挙げていました。日本語を覚えても仕方がない、と家でも話さなくなってしまう家庭が多く、結果的に日本語を話せる人は少なくなっているそうです。日本人の僕としては少し悲しいです。将来的に見ても日本語を話せるようになって無駄になることは無いと思うので、是非日本語を残していって欲しいなと思います。
グループ発表のあとは横国生と研修生の皆さんで座談会を行いました。彼らには日系人だったため大変だったことやダブルアイデンティティの悩みなどを抱えた子もいました。しかし皆とてもモチベーションが高く、また農業の専門家、エンジニア、栄養士などと将来の夢をしっかりと持った子たちが多く、全員が輝いていました。彼等の夢が叶って、それぞれの分野から南米と日本を繋ぐ架け橋になってくれれば嬉しいなと思います。 」
第一部の締めくくりとして受け入れ担当の藤掛洋子教授・学長補佐より以下のメッセージが送られました。
「みなさま、ようこそ横浜国立大学へ。横浜国立大学は中南米の多くの大学と学術交流協定を締結しています。メキシコ、ブラジル、パラグアイ、コロンビア、ニカラグアなどです。また、横浜国立大学大学院には日系人の方々がJICAリーダー育成研究などで留学しておられ、日系企業や日系人に関する研究を進めています。これからの時代はますますインターネットを活用した社会関係が深まっていくはずです。今日は半日間という決して長い時間ではない交流会でしたが、とても仲良くなれたのではないかと思います。ここで生まれた絆や友情を地球の反対側同士の私たちがインターネットをうまく活用して、益々仲良くなり、より良い社会を作っていくことができればと思います。
以前、ブラジルからみえた日系人のあるLさんは「僕はみにくいアヒルの子だとずっと思っていたけれども、日本にきて、この研修に参加して、ダブルアイデンティティの強みについて学びました。これから白鳥になります。」と語ってくれたことがとても印象に残っています。生きていくということはしばしば困難も伴います。私も子ども時代のことを考えると、そして今でもやはり大変だな、つらいな、と思うことはないことはありません。それでも、一歩一歩あきらめないで前を向いて歩んできました。Lさんの言葉をいつも思い出して、前を向いて歩いていくことの大切さを考えます。どうか皆様も決してあきらめないで前に進んで下さい。いつか横浜国立大学で再会できることを楽しみにしております。」
藤掛洋子
【第二部:交流会】
~第二食堂~
第二部では第2食堂で交流会を開催しました。
みなさん自由に食事を囲みながら和気あいあいと話し込んでいました。
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満足してもらえていたら嬉しいです。
ぜひまた遊びに来てくださいね!
執筆総括:人間文化課程1年 藤島 人時